果つる底なき(池井戸潤)の超あらすじとネタバレ

池井戸潤の『果つる底なき』は、金融業界を舞台に繰り広げられるサスペンスドラマです。

主人公の伊木遥は、二都銀行渋谷支店の融資課長代理として、次々と襲いかかる難題に立ち向かいます。ある日、同期の坂本が突然死し、その背景には三千万円の横領や謎のメモ「109」が関わっていることが明らかになります。過去の因縁と新たな疑惑が交錯し、伊木は真実を追い求める旅に出ます。

本記事では、このスリリングな物語の詳細なあらすじとネタバレを紹介します。『果つる底なき』の核心に迫る内容をお届けしますので、興味のある方はぜひご覧ください。

この記事のポイント
  • 主人公・伊木遥の役職と過去の経歴
  • 坂本の突然の死とその背景にある謎
  • 東京シリコンと信越マテリアルの関係
  • 真犯人である山崎耕太の正体と動機
  • 最終的な物語の結末と伊木の未来への決意

果つる底なき(池井戸潤)の超あらすじとネタバレ

第一章:過去と現在

伊木遥さんは二都銀行の渋谷支店で働いています。彼は融資課の課長代理として、融資を担当しています。融資とは、お金を必要としている人や企業にお金を貸すことです。

伊木さんは以前、本店で働いていました。そこでは海外の企業を買収する案件に携わっていました。彼は正義感が強く、正しいことを貫いて行動しました。しかし、その結果、左遷されてしまいました。左遷とは、今までよりも低い地位や役職に移されることを言います。現在、彼は渋谷支店で働いているのです。

ある日のことです。伊木さんは外回りをしていました。外回りとは、仕事で外に出てお客様を訪ねることです。その途中で、同じ融資課の坂本さんと偶然出会いました。坂本さんは伊木さんの同期で、回収担当として働いていました。回収担当とは、貸したお金を返してもらう仕事です。

坂本さんは大きな案件を抱えているようでした。案件とは、仕事や仕事に関する計画のことです。坂本さんは「これは貸しだぞ」という謎の言葉を残して、その場を去りました。伊木さんはその言葉の意味が分からず、少し不安に思いました。

翌日、驚くべきことが起こりました。坂本さんが遺体で発見されたのです。死因は蜂に刺されたことによるアレルギー反応、アナフィラキシーショックでした。アレルギー反応とは、体が特定の物質に対して過敏に反応することを言います。アナフィラキシーショックは、命にかかわることもある重いアレルギー反応です。

銀行内で調査が行われ、坂本さんが三千万円を横領していた事実も明らかになりました。横領とは、他人のお金や物を不正に自分のものにすることです。この事実に伊木さんは驚きましたが、同時に何かおかしいと感じました。

こうして、伊木さんの忙しい日常にさらなる困難が加わりました。坂本さんの突然の死と謎の言葉、そして彼の横領事件。これらの出来事が、伊木さんを新たな困難な状況へと導くことになるのです。

第二章:過去の影と新たな疑念

坂本さんの突然の死後、伊木さんは坂本さんの担当を引き継ぐことになりました。担当を引き継ぐというのは、坂本さんがやっていた仕事を伊木さんが代わりに行うということです。そのため、伊木さんは坂本さんが担当していたお客様に挨拶回りをすることになりました。挨拶回りとは、仕事で関係する人たちに会って挨拶をすることです。

その中には「東京シリコン」という会社も含まれていました。東京シリコンは、かつて伊木さんが融資担当していた会社です。当時、東京シリコンの社長は柳葉朔太郎さんという人で、伊木さんは彼と公私共に親しくなりました。公私共にというのは、仕事上でもプライベートでも仲が良かったという意味です。さらに、柳葉さんの娘である菜緒さんとも友人となりました。

しかし、東京シリコンの資金繰りが苦しくなり、頼りにしていた信越マテリアルという会社が和議申請をしたことで状況が一変しました。和議申請とは、会社が経営難に陥ったときに裁判所に助けを求めることです。これにより、二都銀行は東京シリコンを見限り、倒産に追い込みました。見限るというのは、もう助けないと決めることです。

伊木さんは東京シリコンを何とか助けようとしましたが、銀行の上層部の決定に逆らうことはできませんでした。上層部というのは、会社の偉い人たちのことです。その後、柳葉朔太郎さんは金策に走る中で自殺してしまいました。金策に走るというのは、お金を集めるために色々と努力することです。

この出来事のために、菜緒さんからは裏切り者と呼ばれ、恨まれていました。伊木さんが久しぶりに挨拶に行っても、菜緒さんの怒りを買うだけでした。怒りを買うというのは、相手を怒らせてしまうことです。

銀行に戻ると、山崎耕太さんという男が挨拶に来ていました。山崎さんは元々二都商事金属グループの金属課長であり、信越マテリアルの財務部長として出向中でした。出向というのは、今働いている会社から別の会社に一時的に派遣されることです。山崎さんは坂本さんに世話になっていたらしく、伊木さんに挨拶すると共に和議の計画について相談しました。

その日の夜、伊木さんが深夜に帰宅すると、自宅前で刑事が待っていました。刑事は坂本さんの死因と状況から、伊木さんに疑いの目を向けていました。伊木さんは坂本さんから引き継いだ仕事の中に、坂本さんが殺される原因があるのではないかと考え始めました。

そこで、坂本さんのパソコンや書類を細かく調べてみることにしました。坂本さんの資料やメモはきれいに整理整頓されていましたが、「109」という謎のメモが消えていました。109に関するメモは見つかりませんでしたが、東京シリコンの資料に「109」の記載を発見しました。

伊木さんが改めて東京シリコンへの融資や売上を調べてみると、実は粉飾があったことに気づきました。粉飾というのは、会社の業績を実際よりも良く見せるために数字をごまかすことです。坂本さんが「貸しだ」と言っていたのは、このことを指していたのかもしれません。そして、東京シリコンと信越マテリアルが絡んでいることで、坂本さんが殺されたのではないかと考えるようになりました。

伊木さんは菜緒さんに頼んで、東京シリコンの経理資料で粉飾の裏を取ることにしました。経理資料というのは、会社のお金の出入りを記録した書類のことです。こうして、伊木さんは東京シリコンに関する資料を重点的に調べることに決めました。

伊木さんが調べを進めるうちに、何者かの存在を感じるようになりました。自宅前で怪しげな男を目撃したり、蜂の死骸をポストに入れられたりして、「次はお前だ」と脅しを受けました。また、敵は複数犯であり、銀行内にも紛れているようでした。伊木さんのデスク上の資料が消えたり、坂本さんの死後に坂本さんの個人パソコンのファイルが改ざんされたりする出来事が起こりました。

こうして、伊木さんはますます深い謎と危険に巻き込まれていくのでした。

第三章:調査と脅迫

伊木さんは坂本さんのパソコンや書類を詳しく調べました。その結果、東京シリコンの資料に「109」という謎のメモが消えていることに気づきました。東京シリコンの資料を改めて見直すと、会社が実際よりも良い業績を見せるために数字を偽っていた、つまり粉飾決算が行われていたことが判明しました。坂本さんが「貸しだ」と言っていたのは、この粉飾の事実を指していたのかもしれません。

伊木さんは、東京シリコンと信越マテリアルの関係が坂本さんの死に繋がっていると考えました。そこで、菜緒さんにお願いして、東京シリコンの経理資料を詳しく調べることにしました。経理資料は会社のお金の流れを記録した書類です。これにより、東京シリコンの粉飾決算の証拠を見つけ出そうとしたのです。

調査を進める中で、伊木さんは敵の存在を強く感じるようになりました。ある日、自宅前で怪しい男を目撃しました。また、ポストには蜂の死骸が入れられていて、「次はお前だ」と脅しのメッセージが残されていました。さらに、銀行内でも怪しい動きが見られました。伊木さんのデスク上の資料が消えたり、坂本さんの個人パソコンのファイルが誰かに改ざんされていたりしました。

伊木さんは、防犯カメラの映像を調べることにしました。ビデオ屋の室岡さんに依頼して、防犯カメラのビデオをダビングしてもらうことにしました。しかし、ビデオを受け取りに行く前に、課長の古河さんに飲みに誘われました。古河さんは、副支店長の北川さんから目をつけられているので、あまり目立つ行動は取るなと諫めました。諫めるというのは、注意や忠告をすることです。しかし、伊木さんは出世に興味がなく、家族もいないため、気にしませんでした。

古河さんは、支店長の高畠さんが左遷されそうだということや、前支店長が東京シリコンの倒産を予見していたのではないかという自身の推測を話しました。二次会のスナックを出たところで、二人は突然男に襲われました。古河さんは伊木さんを庇って刺されてしまいました。男は伊木さんの鞄を奪って逃走しました。伊木さんはすぐに古河さんの家族と上司に連絡し、古河さんを病院へ連れて行きました。古河さんは何とか一命を取り留めました。

古河さんが無事だったことに安心した伊木さんは、自分の鞄が奪われた理由を考えました。防犯カメラのビデオが原因ではないかと思いました。伊木さんは、坂本さんの遺品を届けに坂本さんの妻曜子さんを訪ねました。坂本さんには3歳の娘紗絵ちゃんがいて、今も坂本さんの帰りを待っていました。伊木さんはやりきれない思いを抱きました。

坂本さんの自宅に置いてあった資料から、東京シリコンが仁科佐和子という個人に多額の金を振り込んでいた証拠を見つけました。次に防犯カメラのビデオを受け取りに室岡さんの元を訪れました。しかし、先日襲ってきた男に尾行されているのに気づきました。室岡さんの部屋の非常階段を使って逃げ、自宅に戻ってビデオを確認しました。

ビデオの映像を確認すると、伊木さんのデスクから資料を持ち去ったのは北川さんであることが分かりました。北川さんは突然伊木さんの自宅に押しかけてきて、人事権をちらつかせて脅しました。しかし、伊木さんは笑い飛ばしました。すると北川さんは殴りかかってきましたが、伊木さんは返り討ちにしました。北川さんは捨て台詞を残して去っていきました。

翌日、北川さんは遺体となって発見されました。伊木さんは、真犯人が別にいることを確信しました。こうして、伊木さんはますます深い謎と危険に巻き込まれていくのでした。

第四章:真実への手がかり

北川さんが遺体で発見されたことで、伊木さんは真犯人が別にいることを確信しました。そこで、さらに調査を進めることにしました。まず、坂本さんの遺品の中から東京シリコンが仁科佐和子という個人に多額の金を振り込んでいた証拠を見つけました。この仁科佐和子さんが鍵を握っているのかもしれません。

伊木さんは、以前依頼した防犯カメラのビデオを受け取りに、ビデオ屋の室岡さんの元を再度訪れました。しかし、その道中で先日襲ってきた男に尾行されていることに気づきました。室岡さんの部屋に着くと、非常階段を使って逃げ、自宅に戻りました。自宅でビデオを確認すると、自身のデスクから資料を持ち去ったのは北川さんであることが判明しました。

伊木さんはさらに調査を進めるため、菜緒さんに会いに行きました。菜緒さんは大学を辞めて東京シリコンを再建しようと考えており、伊木さんからアドバイスをもらいたいと頼みました。伊木さんは菜緒さんから信越マテリアルに関する重要な情報を得ました。信越マテリアルは、他社が真似できない高度な技術を持っており、以前二都商事がその技術を手に入れようとしたことがありました。しかし、社長の難波さんと朔太郎さんが反対し、買収は失敗に終わったことがありました。

この日の食事の最後に、伊木さんと菜緒さんはお互いの気持ちを確認し合い、関係を修復することができました。そして、交際を始めることになりました。

伊木さんは北川さんについても調べ始めました。調査の結果、北川さんがどこかから金を手に入れて青木扶佐子という女性に貢いでいたことが分かりました。また、坂本さんのパソコンのデータを改ざんしたのも北川さんであることが判明しました。さらに、本店時代の先輩である西口さんに頼んで調べてもらうと、北川さんが坂本さんのアレルギーを知っていたという事実を掴みました。

その後、刑事から連絡がありました。古河さんを刺した男は李洋平と名乗っており、いくつかの未解決殺人事件に関わっていた危険人物であることが分かりました。刑事は伊木さんに、李洋平に注意するよう警告しました。

伊木さんは西口さんからさらに多くの情報を得ました。信越マテリアルは二都商事が技術を手に入れるために計画倒産させられており、技術者たちは仁科佐和子さんが代表を務めるテンナインという会社に引き抜かれていました。これで、朔太郎さんが金を振り込んでいた先と坂本さんの「109」のメモの意味が繋がりました。

伊木さんは菜緒さんと共に、社長の難波さんを訪ねました。難波さんは仁科佐和子さんの素性を教えてくれました。仁科さんは元々水商売をしていたのを難波さんが引き抜き、秘書にしました。共に信越マテリアルを成長させたパートナーでした。しかし、仁科さんは難波さんを騙し、技術者を引き抜いて横領した金でテンナインを設立していたのです。難波さんは仁科さんに全幅の信頼を置いており、もし殺されても本望だと話していました。

最後に、難波さんは佐竹という技術者を紹介してくれました。伊木さんと菜緒さんは東京へ戻る途中、不審な車に追いかけられました。何とか逃げ切ったものの、事故に巻き込まれた一般の人が亡くなってしまいました。

その後、刑事から連絡があり、難波さんが飛び降りて亡くなったことを知らされました。伊木さんはすぐに仁科さんの元へ行き、問い詰めました。すると、背後から不意打ちをくらいました。襲ってきたのは山崎耕太さんであり、全ての黒幕はこの男でした。

仁科さんも山崎さんに騙されており、人が死んでいることなど知りませんでした。山崎さんは何人でも殺すし、いくらでも金を騙し取ってやると豪語しました。伊木さんは怒りを爆発させ、山崎さんを殴りつけて気絶させました。

こうして、伊木さんは真相にたどり着きましたが、まだ全てが終わったわけではありませんでした。さらなる危険が迫っていることを感じながら、次の行動を考えるのでした。

第五章:黒幕との対決

山崎耕太さんが黒幕であることが判明した後、伊木さんは一層の警戒を強めました。しかし、まだ完全に解決したわけではありませんでした。山崎さんは危険な人物であり、いつまた襲ってくるか分からないのです。

伊木さんは菜緒さんと共に難波さんから紹介された技術者、佐竹さんに会うために東京に戻ることにしました。しかし、帰り道で再び不審な車に追いかけられました。伊木さんと菜緒さんは何とか逃げ切りましたが、その過程で事故が起こり、一般の人が巻き込まれて亡くなってしまいました。このことに伊木さんは深く心を痛めました。

東京に戻った伊木さんは、刑事から難波さんが飛び降り自殺したと知らされました。難波さんの死は伊木さんにとって大きなショックでしたが、これが山崎さんの陰謀の一部であることは明白でした。

伊木さんは仁科佐和子さんの元に行き、直接問い詰めることにしました。仁科さんは最初は協力的ではありませんでしたが、伊木さんの熱意に動かされ、ついに真実を話し始めました。仁科さんも山崎さんに騙されており、自分が技術者たちを引き抜いてテンナインを設立したのは、すべて山崎さんの指示によるものでした。仁科さんは、自分が知らないうちに多くの人が傷つけられたことにショックを受けていました。

その時、山崎さんが突然現れ、伊木さんを襲いました。山崎さんは非常に狡猾で、伊木さんに致命的な一撃を加えようとしました。しかし、伊木さんは何とか反撃し、山崎さんを取り押さえました。この時、菜緒さんが警察に通報しており、警察が駆けつけて山崎さんを逮捕しました。

伊木さんは山崎さんとの激しい戦いで負傷してしまいました。病院に運ばれ、一命を取り留めましたが、体には深い傷を負いました。病院のベッドで横になっていると、先輩の西口さんが見舞いに来ました。西口さんから、山崎さんが逮捕され、信越マテリアルの技術が守られたこと、そして東京シリコンの負債が消えつつあることを聞かされました。

これで、朔太郎さんと坂本さんも浮かばれるだろうと、伊木さんは安堵しました。菜緒さんも伊木さんの元に見舞いに来て、二人は互いの無事を喜び合いました。

伊木さんはこれからの未来に希望を抱きつつ、再び立ち上がる決意を固めました。彼は正義を貫くことの大切さを改めて感じ、これからも困難に立ち向かっていくことを誓いました。これで、伊木さんの長い戦いは一旦終わりを迎えましたが、新たな未来への一歩を踏み出す時が来たのです。

果つる底なき(池井戸潤)の感想・レビュー

『果つる底なき』は、池井戸潤さんが描く金融サスペンス小説で、読者を最後まで引き込む力強い物語です。この本の魅力は、主人公の伊木遥さんが直面する数々の困難と、その解決に向けた努力にあります。

伊木さんは、二都銀行の渋谷支店で働く融資課長代理であり、彼の正義感と職務に対する真摯な態度が非常に魅力的です。物語は、彼が同期の坂本さんの突然死というショッキングな事件に巻き込まれるところから始まります。この事件をきっかけに、伊木さんは銀行内外の複雑な陰謀に立ち向かうことになります。

特に印象的なのは、坂本さんが残した謎の言葉「これは貸しだぞ」が、物語全体を通して重要な鍵となる点です。この言葉が何を意味するのか、読者は伊木さんと共に謎解きの旅に出ることになります。そして、次第に明らかになる粉飾決算の事実や、東京シリコンと信越マテリアルの陰謀が、物語に緊張感を与えます。

登場人物たちの描写も非常に丁寧で、特に菜緒さんとの関係が物語に温かさを加えています。菜緒さんは、かつて伊木さんが助けようとした東京シリコンの社長の娘であり、父親を自殺で失ったことで伊木さんに強い怒りを抱いていました。しかし、物語が進むにつれて、二人の関係は次第に修復され、互いに支え合うようになります。この過程は感動的で、読者に深い印象を残します。

また、伊木さんが真犯人である山崎耕太さんに立ち向かうクライマックスは非常にスリリングです。山崎さんの狡猾さと冷酷さが描かれる中で、伊木さんの正義感と勇気が光ります。最後には、山崎さんを逮捕し、信越マテリアルの技術を守ることに成功する伊木さんの姿に、読者は大きな達成感を感じることでしょう。

全体として、『果つる底なき』は、池井戸潤さんの得意とする金融業界を舞台にした緊迫感あふれるサスペンスドラマです。物語の展開はテンポよく、次々と明らかになる真実が読者を飽きさせません。正義を貫く伊木さんの姿勢に共感し、最後まで目が離せない一冊です。金融業界に興味がある人も、スリル満点の物語を楽しみたい人も、ぜひ読んでみてください。

まとめ:果つる底なき(池井戸潤)の超あらすじとネタバレ

上記をまとめます。

  • 伊木遥は二都銀行渋谷支店の融資課長代理である
  • 伊木は過去に本店で海外買収案件を担当していた
  • 同期の坂本が突然死し、アレルギー反応が死因である
  • 坂本が三千万円を横領していたことが判明する
  • 東京シリコンはかつて伊木が融資担当していた企業である
  • 信越マテリアルの和議申請が東京シリコンの倒産を招いた
  • 伊木は坂本の仕事を引き継ぎ、謎のメモ「109」を調査する
  • 北川が資料を持ち去り、最終的に遺体で発見される
  • 山崎耕太が真犯人であり、多くの人を騙していた
  • 伊木は山崎を逮捕し、信越マテリアルの技術を守ることに成功する