『あの花が咲く丘で君とまた出会えたら』映画の超あらすじ

「あの花が咲く丘で君とまた出会えたら」は、現代と過去が交錯する感動的な物語です。

高校生の百合は、母親との対立から家を飛び出し、防空壕で眠りについたところ、1945年の戦時中にタイムスリップしてしまいます。そこで出会った青年・彰との交流を通じて、彼らが直面する戦争の現実や命の尊さを知り、百合自身も成長していきます。やがて百合は現代に戻り、過去の出来事を胸に新たな一歩を踏み出します。

この映画は、過去と現在の絆を描いた感動的なストーリーで、多くの観客の心を打つことでしょう。

この記事のポイント
  • 百合がタイムスリップする経緯
  • 戦時中での彰との出会いと交流
  • 特攻隊としての若者たちの葛藤
  • 現代に戻った百合の心情と成長
  • 昭和20年代の日本の背景と戦争の現実

『あの花が咲く丘で君とまた出会えたら』映画の超あらすじ

第1章: タイムスリップの始まり

高校での三者面談の日、百合は母親の加納幸恵が遅れて来たことで少し怒っていました。幸恵は魚を扱う仕事をしており、その日は魚の匂いを残したまま学校に来ました。百合はその匂いが嫌で、「魚臭い」と母親に文句を言い、面談の途中で部屋を出てしまいました。

教室に戻ると、同級生たちが母親のことを馬鹿にしているのを耳にし、さらに気分が悪くなった百合は黙って教室を去ります。家に帰ると、買い物を終えた幸恵が戻ってきて、百合に大学受験のための貯金があることを話します。幸恵は百合に、「お父さんのように優しい人になってほしい」と言いますが、百合は昔、他の子供が溺れているところを助けた父親のことを良く思っていないと反発します。

そのことを幸恵に話すと、幸恵は百合を平手打ちします。泣きそうになるのをこらえて、百合は雨の中家を飛び出してしまいます。町を歩いているうちに、防空壕跡、今では小学生たちの秘密基地となっている場所を見つけ、そこで雨宿りをします。幸恵からの謝罪と現在地を問うメッセージが来ますが、百合はそれを無視してそのまま眠ってしまいます。

次に目を覚ますと、小学生たちの私物がなくなっており、外に出ると見慣れた町の風景は消え、周りは田んぼばかりになっていました。

第2章: 彰との出会い

炎天下の中、百合は変わってしまった町を歩き回ります。暑さに耐え切れず、日陰で休んでいると、彰という青年が通りかかります。彰は百合を日陰の椅子に連れて行き、寝かせて頭を冷やします。そして、持っていた水筒を渡して水を分け与えます。

お腹が空いていた百合を、彰はよく行く定食屋「ツルの食堂」に連れて行きます。そこで店主のツルが出迎え、彰は百合に何か食べさせてあげてほしいと頼みます。ツルは百合にご飯を出し、百合は感謝しながら食事をします。

その時、百合は机に置かれていた新聞の日付を見て驚きます。彰に今の日付を尋ねると、1945年6月14日だと答えます。驚いた百合は、現代に戻る方法を探しに、防空壕に戻り、現代に戻してほしいと叫びながら壁を叩きます。しかし、何も変わらないことに気付き、再び「ツルの食堂」に戻ります。

ツルは百合に住み込みで働くことを提案し、百合はその申し出を受け入れます。しばらくして、彰とその友人たち、石丸、加藤、板倉、寺岡が定食屋にやって来ます。それぞれが自己紹介をし、百合は彼らが国のために命を捧げることに疑問を投げかけます。これに対して加藤は怒りますが、他の皆は百合の意見に耳を傾けます。

食事の後、彰は百合をユリが咲く丘に誘います。そこで彰は百合に、自分の妹と百合が同じ歳で性格も似ているため、妹のように感じると話します。百合はその言葉に怒り、先に帰ってしまいます。

第3章: 特攻隊としての使命と葛藤

ある日、百合はツルからのお使いの帰り道で、ボロボロになった子供を見つけ声を掛けます。その子供は父親を戦争で、母親を空襲で失っていました。百合は子供に日本が負けるからもうすぐ戦争が終わると伝えますが、それを聞いた警官が百合の言葉に怒り、百合を殴ろうとします。ちょうどその場に居合わせた彰が間に入り、警官を止めます。

その後、町を歩いていると空襲警報が鳴り響きます。百合はツルの安否が気になり、急いで戻ります。途中、燃えた家のがれきが落ちてきて百合の足が挟まってしまいます。そこに彰が現れ、百合を助けておぶって逃げます。

空襲の数日後、彰たちに出撃命令が下されます。彼らは定食屋に集まり、ツルたちに出撃のことを伝えます。百合はショックを受け、外へ飛び出します。彰が追いかけますが、百合は一人にしてほしいと頼みます。その後、板倉が逃げたことが発覚し、彰と百合は彼を探します。橋の上で板倉に会い、彼は婚約者を残して死ぬことができないと涙ながらに話します。彰は彼の逃亡を許しますが、前からやってきた加藤らに見つかります。言い争いの末、板倉は逃げることを許され、姿を消します。

出撃前日、彰たちは最後の晩餐を楽しむために定食屋に戻ってきます。彼らはお酒を飲み、人生最後の宴会を楽しみます。宴会が終わり、帰る途中で百合は彰を引き留め、行かないでほしいと伝えますが、最終的に彼を見送ることにします。

第4章: 出撃と別れ

出撃当日、ツルは彰たちの見送りに行きます。百合に一緒に行かないのかと尋ねますが、百合は「昨日見送ったから行かない」と答えます。百合は掃除をしている最中に、棚から手紙がたくさん入った缶を見つけます。そこには特攻隊員たちが家族に宛てた手紙がたくさん入っていました。その中に、彰が百合に宛てた手紙もありました。

その手紙を見つけた百合は、急いで飛行場に向かいます。到着した頃には、彰たちは次々と飛び立っていくところでした。最後に彰が飛び立つ飛行機を百合は全力で追いかけます。彰はユリの花を首から下げ、敬礼しています。百合は彰の名前を叫びながら、意識を失います。

第5章: 現代への帰還

次に目を覚ました百合は、元の現代に戻っていることに気付きます。家に帰ると、百合を探し回っていた幸恵が帰って来ます。幸恵に聞くと、百合がいなくなってから半日しか経っていないことがわかります。

その後、学校の行事で特攻隊の歴史館に行くことになりました。そこには特攻隊の飛行機や、特攻隊員の名前が展示されています。百合はその中に石丸や加藤、そして彰の名前を見つけます。多くの特攻隊員の遺書が展示されている中で、彰が百合に宛てた手紙も見つけます。手紙には、彰が百合を妹と思っていたが、それは間違いで、百合の純粋で真っ直ぐなところを愛していたこと、そして生きてほしいという内容が書かれていました。百合はそれを読んで泣き崩れました。

これで、百合は過去の経験を胸に、再び現代での生活を始めるのです。

『あの花が咲く丘で君とまた出会えたら』映画の感想・レビュー

「あの花が咲く丘で君とまた出会えたら」を観て、とても感動しました。この映画は、現代の高校生・百合が1945年の戦時中にタイムスリップするという驚きの展開から始まります。最初は母親の加納幸恵と喧嘩し、家を飛び出した百合が、防空壕で眠りについたところから物語が動き出します。

1945年の世界に迷い込んだ百合は、炎天下で途方に暮れているところを、青年の彰に助けられます。彼の優しさや強さに触れ、少しずつ彼に惹かれていく百合の姿が印象的でした。また、ツルの食堂で働くことになった百合が、戦時中の生活を体験し、特攻隊員としての使命を果たそうとする彰や彼の友人たちと交流する様子も心に残りました。

特に、彰たちが出撃命令を受けた時の百合のショックや、彼らの最後の晩餐でのやりとりは涙なしには見られませんでした。百合が彰に行かないでほしいと懇願するシーンでは、彼女の純粋な気持ちが痛いほど伝わってきました。

また、百合が現代に戻り、特攻隊の歴史館で彰が自分に宛てた手紙を見つけるシーンも非常に感動的でした。手紙には、彰が百合を愛していたこと、生きてほしいと願っていたことが書かれており、百合がその手紙を読んで泣き崩れる場面は、この映画のクライマックスです。

全体を通して、戦争の悲惨さと同時に、人々の絆や愛情が描かれており、深く考えさせられる作品でした。百合の成長や彼女が経験した過去の出来事が、現代に戻ってからの彼女の生き方にどう影響を与えるのかも興味深いポイントです。この映画を観ることで、過去と現在のつながりや、人々の思いやりの大切さを改めて感じることができました。

まとめ:『あの花が咲く丘で君とまた出会えたら』映画の超あらすじ

上記をまとめます。

  • 百合は母親と喧嘩し、防空壕で眠る
  • 百合は1945年にタイムスリップする
  • 彰という青年と出会い助けられる
  • 彰とその友人たちが特攻隊員であることを知る
  • ツルの食堂で住み込みで働くことになる
  • 百合は特攻隊の使命に疑問を抱く
  • 空襲で命の危険にさらされるが、彰に助けられる
  • 彰たちの出撃命令が下り、百合はショックを受ける
  • 彰が百合に宛てた手紙を見つける
  • 現代に戻った百合が過去の経験を胸に成長する