嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん(入間人間)の超あらすじとネタバレ

『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』は、入間人間による心理サスペンスの名作です。

本作は、田舎町の高校に通う御園マユと、その幼馴染みである「みーくん」を中心に展開する物語です。平穏な日常が一転、連続殺人事件と誘拐事件が発生し、物語は一気に緊張感を増します。マユとみーくんの再会を機に、彼らの過去と現在が交錯し、驚くべき真実が次々と明らかに。

この記事では、そんな『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の超あらすじとネタバレを詳しく解説します。緻密に描かれたキャラクターの心の動きや衝撃の展開に引き込まれること間違いなしです。ぜひご一読ください。

この記事のポイント
  • 物語の主要なあらすじと展開
  • 登場人物の関係性と背景
  • 連続殺人事件と誘拐事件の詳細
  • マユと「みーくん」の過去の出来事とその影響
  • 事件の真相と最終的な解決方法

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん(入間人間)の超あらすじとネタバレ

第1章: 平穏な日常と事件の始まり

御園マユ(みそのまゆ)は、田舎町にあるごく普通の高校に通っています。この高校は特に目立つところはありません。校長先生の名前は藤原基経(ふじわらのもとつね)で、生徒会長は菅原道真(すがわらのみちざね)という名前です。この二人の名前は少し珍しいかもしれませんが、それ以外には特に変わったところはありません。

最近、この田舎町が全国的に注目されるようになりました。理由は、連続殺人事件と誘拐事件が発生したからです。連続殺人事件では、2名の方が犠牲になりました。そして、小学4年生の男子児童とその2年生の妹が誘拐される事件も起きました。これらの事件がニュースで大きく取り上げられ、この静かな町は一気に注目の的となりました。

マユは、学校の授業にもクラブ活動にもあまり興味を示しません。彼女は、放課後のホームルームが終わるとすぐに、自宅のマンションに帰ります。マユは、特に友達と遊ぶこともなく、一人で過ごすことが多いです。

ある日、僕(ぼく)はそんなマユの後を密かに追いかけることにしました。マユが自宅のマンションに着き、玄関の鍵を開ける瞬間を狙って、僕は強引に彼女の家の中に侵入しました。マユはペン型のスタンガンを持って侵入者を撃退しようとしましたが、僕は「まーちゃん」という彼女のニックネームを投げかけました。

その言葉を聞いた瞬間、マユは涙を流して再会を喜びました。実は、僕とマユは8年前にこの町で起きた誘拐事件の生き残りだったのです。高校生に成長したマユは、最近の誘拐事件で小学生の兄妹を誘拐した犯人でした。行方不明になっていた池田浩太(いけだこうた)君とその妹の杏子(あんず)ちゃんは、マユによって食事を与えられ、命に別状はありませんでした。

僕は、マユが一人暮らしをしているマンションに住み込み、二人の面倒を見ることにしました。マユは僕との同棲生活に大喜びでしたが、浩太君と杏子ちゃんの話によると、マユは深夜に叫び声をあげたり、奇妙な行動を繰り返しているようでした。僕は、嫌がるマユをデートと称して、8年前から彼女を診察している精神科医の坂下恋日(さかしたれんか)のもとへ連れて行くことにしました。

坂下先生は、マユの状態を見立てて、当分の間は薬を飲みながら様子を見るしかないと言いました。さらに、坂下先生の高校時代の同級生であり、現在は刑事となっている上社奈月(かみやしなつき)が、誘拐事件とマユの関連を疑っていることを教えてくれました。

これが、マユの日常と事件の始まりです。この町で起きた不穏な出来事は、まだまだ解決には程遠いですが、僕とマユ、そして関係者たちの運命はどのように展開していくのでしょうか。

第2章: 再会と真実の片鱗

僕は、マユの自宅マンションに侵入した後、彼女に「まーちゃん」と呼びかけました。この言葉は、8年前に僕とマユが使っていたニックネームです。それを聞いた瞬間、マユは涙を流して喜びました。マユは僕のことを「みーくん」と呼びました。僕たちは8年前にこの町で起きた誘拐事件の生き残りだったのです。

8年前、マユと僕は誘拐されましたが、幸運にも生き延びました。その時の恐怖と苦しみは、今でも僕たちの心に深く刻まれています。マユはその後、高校生に成長しましたが、彼女の心にはまだその傷が残っています。最近起きた誘拐事件で、マユが小学生の兄妹を誘拐した犯人であることがわかりました。

行方不明になっていた池田浩太君と妹の杏子ちゃんは、マユによって食事を与えられ、命に別状はありませんでした。僕は、マユが一人で暮らしているマンションに住み込むことに決めました。これで、僕はマユを守り、兄妹の面倒を見ることができます。

マユとの同棲生活が始まりました。マユはとても嬉しそうでしたが、浩太君と杏子ちゃんの話を聞くと、深夜にマユが叫び声をあげたり、奇妙な行動をすることがあるとわかりました。これは、マユが心に深い傷を負っている証拠だと思いました。

そこで、僕は嫌がるマユをデートと称して、精神科医の坂下恋日先生のもとへ連れて行くことにしました。坂下先生は、8年前からマユを診察している信頼できる医師です。坂下先生は、マユの状態を見て、当分の間は薬を飲みながら様子を見るしかないと言いました。

さらに、坂下先生はもう一つの重要な情報を教えてくれました。先生の高校時代の同級生であり、現在は刑事となっている上社奈月が、最近の誘拐事件とマユの関連を疑っているというのです。上社刑事は非常に優秀で、細かいことまでしっかりと調べるタイプの人です。

僕は、上社刑事に注意しなければならないと思いました。マユが疑われることは避けたいですし、何よりも彼女の安全を守りたいからです。しかし、上社刑事がどれだけ情報を持っているのか、どのように動くのかを知ることは難しいです。

このようにして、僕とマユ、そして池田兄妹の奇妙な共同生活が始まりました。僕はマユを守り、彼女の心の傷を癒すために全力を尽くすことを誓いました。でも、これから先、何が起こるのかは全く予想がつきません。ただ、マユを信じ、彼女と共に歩んでいく覚悟はできています。

この町で起きている不穏な出来事が、僕たちの運命をどのように変えていくのか、これからの展開に注目です。

第3章: 上社との対峙と飛び降り事件

上社刑事から呼び出しを受けた僕は、マユに内緒でデパートの中にある喫茶店で会うことにしました。上社刑事は8年前の誘拐事件についても詳しく調べているようで、僕にいくつかの質問をしてきました。僕は慎重に答え、彼女の誘導尋問をやり過ごすよう努めました。

その時、僕の背後で何か物音がしました。振り返ると、そこにはマユが立っていました。マユは僕と上社刑事が一緒にいるのを見て、浮気していると勘違いしたようでした。彼女は怒りの表情を浮かべ、僕に掴みかかってきました。

「どうしてこんなところで他の女の人といるの?」と、マユは涙声で叫びました。僕は必死に事情を説明しようとしましたが、マユは話を聞こうとしませんでした。上社刑事も驚いており、事態を収拾しようとしましたが、マユの怒りは収まりませんでした。

マユの追及から逃れるために、僕はデパートの屋上へと逃げました。マユはすぐに追いかけてきました。屋上に追い詰められた僕は、どうすることもできず、突発的に飛び降りてしまいました。幸いなことに、雨宿り用の屋根の上に落下したため、大きな怪我は避けられました。

僕はすぐに病院に運ばれ、治療を受けました。マユの実家は裕福であったため、修繕費や入院費用の心配はありませんでした。しかし、3日間の入院生活は思った以上に長く感じられました。

退院して3日ぶりにマユのマンションに戻ると、浩太君と杏子ちゃんが駆け寄ってきました。二人はすっかり僕を信頼し、慕ってくれるようになっていました。僕は彼らを見て、この町を騒がせている誘拐事件と連続殺人事件をまとめて解決する名案を思い付きました。

その名案とは、浩太君と杏子ちゃんが監禁されていた場所を目隠しされていたために分からなかったことにして、犯人に外に連れ出された際に連続殺人事件の犯人と遭遇し、その隙に逃げ出したというシナリオを作り上げることでした。兄妹と入念に口裏を合わせた後、僕は彼らを解放しました。

その後、僕は手紙で菅原道真を呼び出しました。彼こそが連続殺人鬼であり、8年前にマユと一緒に誘拐された「みーくん」だったのです。菅原が現れた時、僕はマユの部屋から持ち出したスタンガンで彼を気絶させました。そして、上社刑事に電話をかけました。

しかし、その時、僕も菅原からナイフで反撃を受けてしまいました。意識が薄れていく中で、8年前の誘拐事件の真相が鮮やかに蘇りました。事件の犯人は僕の父親で、誘拐してきたマユと菅原に日常的に虐待を繰り返していたのです。菅原が自分自身が助かるために選んだのは、僕の父と一緒になって加害者の側に回ることでした。

幼馴染みの「みーくん」に裏切られたマユは、精神的なショックから、それ以来、誘拐犯の息子である僕のことを「みーくん」として認識するようになりました。誘拐犯を殺害して8年前の事件を終わらせたことを、今ではマユは覚えていません。

駆け付けた上社刑事によって菅原が逮捕され、僕は病院に搬送されました。再び奇跡的に助かった僕は、退院後に浩太君と杏子ちゃんが警察に証言したおかげで、全ての事件に幕が下ろされることになりました。

僕はマユを守るためにこれからも彼女と共に生きることを誓いましたが、上社刑事は僕に「これからもみーくんとして生きるんですか?」と問いかけました。すぐには答えを出せそうもない僕は、「考え中です。」とだけ返事をすることにしました。

第4章: 事件の解決と新たな問いかけ

僕は、浩太君と杏子ちゃんを解放した後に、連続殺人事件の犯人である菅原道真を呼び出しました。菅原が犯人であることは確かでした。彼は8年前にマユと一緒に誘拐された「みーくん」だったのです。

菅原が指定された場所に現れたとき、僕は緊張していました。しかし、マユの部屋から持ち出したペン型のスタンガンを使って、彼を気絶させることに成功しました。その後、すぐに上社刑事に電話をかけ、現場に来てもらうようにしました。

ところが、その時、僕も菅原からナイフで反撃を受けてしまいました。傷は深く、意識が遠のいていく中で、8年前の誘拐事件の真相が鮮明に蘇りました。実は、事件の犯人は僕の父親だったのです。彼は誘拐してきたマユと菅原に日常的に虐待を繰り返していました。

菅原が選んだのは、自分自身が助かるために僕の父と手を組むことでした。大好きだった幼馴染みの「みーくん」に裏切られたマユは、その精神的ショックから、僕のことを「みーくん」として認識するようになりました。実際、8年前の事件の最後には、マユが誘拐犯である僕の父親を殺害して事件を終わらせたのですが、今ではそのことを覚えていません。

僕はこのことを理解しながら、意識を失いました。次に目を覚ました時、僕は病院のベッドの上にいました。幸運にも、僕はまたもや奇跡的に助かりました。駆けつけた上社刑事によって菅原は逮捕され、事件は解決の方向に進みました。

浩太君と杏子ちゃんは、事前に打ち合わせていた通りに警察に証言しました。彼らの証言のおかげで、全ての事件が解決し、この町に平穏が戻ることになりました。

退院後、僕はマユのマンションに戻りました。マユは僕が無事に戻ってきたことを喜びましたが、彼女の心の中にはまだ多くの傷が残っていることがわかりました。僕は彼女を守り続けることを心に決めました。

その後、上社刑事が僕を訪ねてきました。彼女は全ての真相を知っているようで、僕に対して「これからもみーくんとして生きるんですか?」と問いかけました。僕はすぐに答えることができず、ただ「考え中です。」とだけ返事をしました。

上社刑事は微笑んで、「それでいいです。ただ、自分自身を見失わないでくださいね。」と言いました。僕はその言葉に少し安心し、これからのことをゆっくり考えることにしました。

全ての事件が解決し、町には再び平穏が戻りましたが、僕たちの心にはまだ多くの課題が残っています。それでも、マユと一緒に生きていくことを選んだ僕は、彼女と共に新たな未来を築くために前に進むことを決意しました。

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん(入間人間)の感想・レビュー

『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』を読んで感じたことは、まずその緻密なストーリー展開に圧倒されました。物語は、田舎町で起きる連続殺人事件と誘拐事件を中心に進んでいきますが、主人公の御園マユと「みーくん」の過去と現在が複雑に絡み合っています。特に、彼らが8年前に誘拐事件の生き残りであるという設定が、物語全体に深い影響を与えています。

物語の序盤では、マユが平凡な高校生活を送っているように見えますが、実は彼女が小学生の兄妹を誘拐した犯人であることが明らかになります。これには驚きましたが、その後の展開で、マユが精神的に深い傷を負っていることがわかり、彼女の行動が少し理解できるようになりました。

また、僕とマユの関係も非常に興味深いです。僕がマユのマンションに住み込み、彼女を守りながら二人の面倒を見るという設定は、緊張感とともにどこか温かさも感じられます。しかし、深夜に叫び声をあげたり、奇妙な行動をするマユの姿には、彼女の心の痛みが伝わってきて切なくなりました。

さらに、坂下恋日先生と上社奈月刑事という二人の大人のキャラクターも物語に深みを与えています。坂下先生はマユの心のケアをする一方で、上社刑事は事件の真相を追求します。上社刑事が僕とマユの過去を知り、事件との関連を疑うシーンでは、緊迫感が高まりました。

デパートの屋上から僕が飛び降りるシーンは、物語のクライマックスの一つであり、非常に衝撃的でした。幸いにも大事には至りませんでしたが、マユの誤解や怒りが一気に爆発する様子が描かれており、読み手としてもハラハラしました。

最終的に、連続殺人事件の犯人が菅原道真であり、彼が8年前に誘拐された「みーくん」だったという真相が明らかになる場面は、驚きの連続でした。特に、菅原が僕の父親と共に加害者側に回ったという過去の事実には驚かされました。そして、マユがそのショックから僕のことを「みーくん」として認識しているという設定は、非常に切なく感じました。

物語の最後に、上社刑事が僕に「これからもみーくんとして生きるんですか?」と問いかける場面では、僕がこれからどう生きていくのかを考えさせられました。全ての事件が解決し、平穏が戻った町で、僕とマユがどのように未来を築いていくのか、非常に気になる終わり方でした。

総じて、『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』は、複雑な人間関係と過去の出来事が絡み合う深い物語であり、読者を引き込む魅力にあふれています。キャラクターの心の葛藤や成長が丁寧に描かれており、最後まで目が離せない展開が続きました。

まとめ:嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん(入間人間)の超あらすじとネタバレ

上記をまとめます。

  • 御園マユが田舎町の高校に通っていること
  • 連続殺人事件と誘拐事件が発生し町が注目されること
  • マユが小学生の兄妹を誘拐した犯人であること
  • 僕とマユが8年前の誘拐事件の生き残りであること
  • 僕がマユのマンションに住み込むこと
  • 精神科医の坂下恋日がマユを診察していること
  • 刑事の上社奈月が事件とマユの関連を疑っていること
  • 上社との対峙で僕がデパートの屋上から飛び降りること
  • 僕が菅原道真を連続殺人犯として告発すること
  • マユが誘拐事件の真相を忘れていること