「占い師はお昼寝中」の超あらすじ(ネタバレあり)

『占い師はお昼寝中』は、美衣子が叔父の辰寅と共にさまざまな依頼を解決していく物語です。

失くし物の謎や夫の浮気疑惑、さらには不思議な雪の日の話まで、さまざまな出来事が占いによって解き明かされます。占いを通じて、人々の問題を解決する辰寅の鋭い洞察力が見どころです。

それぞれの依頼は、時には家族の絆を深めたり、新しい生活への第一歩を踏み出させたりします。

この記事のポイント
  • 美衣子と辰寅の占い所での出来事
  • 失くし物の謎と家族の絆
  • 夫の浮気疑惑を解消する話
  • 雪の日の不思議な体験
  • 少年の父の冤罪を晴らす事件

「占い師はお昼寝中」の超あらすじ(ネタバレあり)

大学に進学した美衣子は、母親の弟・辰寅の道玄坂にある霊感占い所を手伝い始めます。7月下旬、商社に勤める新杉田浩二が失くしたビジネス書とゴルフクラブを探してほしいと依頼に訪れました。辰寅の占いでは「キツネが物をくわえて行った」と出ますが、新杉田は半信半疑。しかし、1週間後、新杉田は感謝の言葉を述べに来ます。実は犯人は新杉田の娘で、接待ゴルフや読書ばかりの父親に困らせるためのイタズラだったのです。辰寅は、娘の罪悪感を和らげるための「キツネ封じのお札」を家族の目立つ場所に貼るようにとアドバイスし、家族に平和を取り戻しました。

秋の涼しさが感じられる頃、30歳前後の女性が辰寅を訪ねてきます。彼女はコンピューター機器メーカーに勤務しており、家で起こる奇妙な現象について相談します。化粧品がこぼれたり、食器が散乱していたりと不可解な出来事が続いているというのです。辰寅は、女性の夫が無職であり、家に他の女性が来ていたことを見抜きます。しかし、あえて浮気という言葉を使わず、「水溶霊が住みついている」と伝え、引っ越しを勧めました。彼女はその言葉で全てを悟り、夫に最後のチャンスを与え、新しい生活を考え始めます。

東京に雪が降り始めた12月、江戸川区に住む主婦・松兼スミ子が辰寅を訪ねてきます。彼女は「自分そっくりの人物が銀座で宝石店から忘れ物を受け取った」との電話を受け、婦人会の旅行が勝手にキャンセルされていたことに困惑していました。辰寅は、スミ子の夫が銀婚式に向けて指輪をプレゼントするための準備をしていることを見破ります。彼が忘れ物として持っていったのは、スミ子の手袋であり、指のサイズを測るためでした。辰寅は夫のサプライズをそっと明かし、松兼の不安を和らげました。

7月のある日、12歳の少年・西成真一が辰寅の占い所にやってきます。彼は父親に夜食を届けた際、巨大なひとつ目大入道を見たと告白します。翌日、工場から200万円が消え、父親が疑われる事態に。辰寅は、工場従業員・金子の動きを見抜き、カバーシートとペンライトを使ったトリックで真相を暴きました。真一の目撃した「ひとつ目」は風で揺れるカバーとライトの反射による錯覚だったのです。辰寅は、警察に密かに情報を伝え、金子が犯行を自白するきっかけを作ります。これにより、真一の父の無実が証明され、家族に平和が戻りました。

「占い師はお昼寝中」の感想・レビュー

『占い師はお昼寝中』は、美衣子と辰寅の占い所で巻き起こる、さまざまな依頼にまつわる物語です。美衣子が大学進学と同時に叔父の辰寅を手伝うところから始まり、次々に訪れる依頼者たちの問題が占いを通じて解決されていきます。

まず、新杉田浩二が失くしたビジネス書とゴルフクラブの謎が、娘のイタズラだと判明し、父娘の関係が修復される様子が描かれます。辰寅の占いが、ただの占いではなく、人間関係の問題を解決する手助けをしている点が印象的です。

30代の女性が家で起きる不可解な現象を相談しに来ますが、辰寅はその背後に夫の浮気を見抜きます。しかし、彼は直接「浮気」という言葉を使わずに、あくまで穏やかに引っ越しを勧め、女性はその意味を悟ります。辰寅の柔軟で思いやりのある対応が、依頼者の心を動かしている様子が感動的です。

松兼スミ子が不思議な体験を語り、辰寅が夫のサプライズを見破ることで、夫婦の絆がさらに深まります。ここでは、日常の中に潜む小さな謎が、夫婦間の信頼や愛情を確認するきっかけとなり、物語の温かさを感じます。

12歳の西成真一が巨大なひとつ目大入道を目撃し、父親にかけられた盗難の疑いが辰寅の洞察力によって晴らされます。家族の絆を守るための占いの力が、現実的な問題解決にまで及ぶことが、物語全体のテーマとなっています。

全体を通して、占いというテーマを通じて、家族や人間関係の問題が温かく描かれており、辰寅の人間味あふれる対応が、依頼者たちの心を救う過程が非常に魅力的です。

まとめ:「占い師はお昼寝中」の超あらすじ(ネタバレあり)

上記をまとめます。

  • 美衣子は辰寅の占い所を手伝っている
  • 新杉田浩二がビジネス書とゴルフクラブを失くす
  • 犯人は新杉田の娘であった
  • 30代女性が家の不思議な現象を相談
  • 夫の浮気をほのめかす占い
  • 松兼スミ子が自分に似た人物に関する相談をする
  • スミ子の夫が銀婚式のサプライズを計画
  • 西成真一がひとつ目大入道を目撃する
  • 工場の盗難事件が発生し、父親が疑われる
  • 犯人は工場従業員・金子だった