「いまは、空しか見えない」の超あらすじ(ネタバレ)

「いまは、空しか見えない」は、坂上智佳と森本優亜の二人の少女が織りなすドラマチックな物語です。

智佳は父からの反対を押し切って、東京での大学受験を目指しますが、長距離バスで偶然出会った優亜と協力することになります。優亜は過去のトラブルで悩んでおり、智佳は彼女を助けるために奮闘します。物語は、親子の対立や友情の力を描きながら、智佳が自分の夢を追い求める姿を追っています。

詳しいあらすじやネタバレを知りたい方に向けた記事です。

この記事のポイント
  • 坂上智佳と森本優亜の物語が描かれている
  • 智佳が東京での大学受験を目指す過程が紹介されている
  • 優亜が過去のトラブルで悩んでいる
  • 智佳と優亜が協力して困難を乗り越える姿が描かれている
  • 物語には親子の対立や友情の力が関わっている

「いまは、空しか見えない」の超あらすじ(ネタバレ)

坂上智佳(さかがみともか)は、法学部や経済学部の入試でA判定をもらいましたが、父親の坂上利勝(さかがみとしかつ)からは東京の私立大学受験を許してもらえませんでした。智佳は家を出て、山梨中央駅で長距離バスに乗り込みました。隣の席には、茶髪で甘い香水をつけた森本優亜(もりもとゆあ)が座っていました。

智佳は、文系Iコースで学んでおり、テストではいつも学年でトップの成績を取っています。学校では優秀で知られる智佳ですが、校内のギャル集団の中でも特に目立っているのが優亜です。普段は全く話をしたことがない二人ですが、智佳は優亜の目が赤くなり、マスカラが落ちていることに気づきました。

優亜は最近、友達の先輩であるモトキという男の人とトラブルになっていました。居酒屋やカラオケでお酒を無理やり飲まされ、さらに不適切な行為をされてしまったのです。警察に相談しても、具体的な証拠がないために逮捕は難しいと言われてしまいました。優亜は、せめてモトキを困らせたいと思っていました。

智佳は、普段は感情をあまり表に出さないため「鉄仮面」と呼ばれていますが、優亜の話を聞いた途端に怒りを感じました。智佳は、優亜を助けるために協力することを決意しました。

智佳と優亜は、首都高速道路を抜けた後のバスターミナルで降りました。そこから関東大学芸術学部で行われる特別講演に向かいました。講演を行うのは、ホラー作品で有名な水沢隆秀(みずさわたかひで)監督です。水沢監督は、人間の深層心理に働きかける「恐怖定理」を提唱しています。

智佳は水沢監督の大ファンで、講演を聞いているうちに次々とアイデアが湧いてきました。講演が終わった後、智佳と優亜は持参したシャケおにぎりを分け合って軽く食事をしました。その後、キャンパス内の100円ショップで必要な物を購入し、いよいよモトキへの計画を実行する準備を整えました。

モトキは新宿駅近くの定食屋によく現れるため、智佳と優亜は従業員用の通路で待ち伏せする作戦を立てました。優亜は髪の毛を濡らし、両手首に包帯を巻き、真っ赤な口紅を血のりの代わりに使いました。物陰から飛び出すと、幽霊のように見えるでしょう。モトキに少しでも懲らしめることができた二人は、その日からひそかに連絡を取り合うようになりました。

智佳は、甲府学園ではなく関東大学を志望し、また教育学部ではなく芸術学部に入学しました。さらに地元の企業ではなく、都内の映像会社にエントリーシートを送るなど、自分の希望を通す道を選びました。しかし、これらの選択が父・利勝との対立を引き起こしました。

利勝は、智佳の選択に反対し、自宅で智佳を部屋に閉じ込めたり、暴力を振るったりしました。母・雪子はその間に挟まれてオロオロするばかりでした。智佳のあごが5センチほど腫れているのを見て心配した立野翔馬(たてもりしょうま)が声をかけてきました。

翔馬は大学図書館でレポートを仕上げながら、セルフガソリンスタンドでアルバイトをしている学生です。自主映画を製作しており、智佳のために車を調達し、機材の運搬やロケハンに付き合っていました。翔馬の助けを受けながら、智佳は少しずつ活動を続けましたが、門限が厳しいために自宅に送り迎えをしてもらうことで、逆に利勝の反感を買ってしまいました。智佳は感謝の気持ちを込めて「ありがとう」とメッセージだけを残し、上京してしまいました。

智佳から「全然悪くない」と励まされた優亜は、なんとか高校を卒業し、名古屋の専門学校に進学しました。優亜はいまだに男性と親しくすることが苦手で、性的な気配を感じると距離を置くようにしています。

名古屋では、おばが経営するヘアサロンで順調に働いており、智佳と頻繁に連絡を取り合っています。美容師の特殊講座も受講しており、将来智佳が映画を制作する際にはメイクスタッフとして参加したいと考えています。

一方、雪子はビジネスホテルでパートとして働き始め、新しい仲間もできました。利勝は心筋梗塞で倒れ、以前のような強さを失ってしまいました。利勝は誕生日にはプレゼントを送るようにしていますが、「化け物みたいな娘」と意地を張りながらも受け取りませんでした。

地方銀行に就職し、結婚も決まった立野翔馬は、智佳がウェブ限定の海外映画祭で賞を受賞したことを知りました。智佳が自分の力で高みの空へと飛び去ってしまったことを理解し、彼女の成功を祝福しました。

「いまは、空しか見えない」の感想・レビュー

「いまは、空しか見えない」は、坂上智佳と森本優亜の心温まる物語です。坂上智佳は東京での大学受験を目指しており、父親の坂上利勝からの反対に直面しています。智佳は家を飛び出して、長距離バスに乗り込みます。そのバスで偶然隣に座ったのが、森本優亜という女子です。優亜は過去にトラブルを抱え、心に傷を負っています。

智佳と優亜は、最初はお互いにあまり関わりがありませんが、智佳は優亜の目が赤くなっているのに気づきます。優亜は友人の先輩モトキから不適切な行為を受けており、そのことで困っていました。智佳は優亜の話を聞き、彼女を助けるために力を貸すことを決意します。

物語の中で、二人は東京での特別講演を聴き、そこで新たなアイデアを得ます。その後、モトキに対して「幽霊作戦」を決行し、少しでも彼を困らせることに成功します。この出来事をきっかけに、智佳と優亜は友情を深めていきます。

また、智佳の家族との対立も物語の重要な要素です。智佳は自分の道を進むために、多くの困難に直面します。父親の利勝は暴力を振るうなど、智佳に対して厳しい態度を取りますが、智佳は負けずに夢を追い続けます。

最終的に、優亜は高校を卒業し、名古屋の専門学校で新しいスタートを切ります。智佳の成功を見守る翔馬も、彼女の活躍を喜びます。物語は、友情や困難を乗り越える力、そして自分の夢を追い続ける勇気を描いており、感動的で心に残る内容です。

まとめ:「いまは、空しか見えない」の超あらすじ(ネタバレ)

上記をまとめます。

  • 坂上智佳と森本優亜の物語が中心である
  • 智佳は東京での大学受験を目指している
  • 優亜は過去のトラブルに悩んでいる
  • 長距離バスで智佳と優亜が偶然出会う
  • 智佳は優亜を助けるために協力する
  • 物語は智佳と優亜の友情がテーマである
  • 親子の対立が物語に影響を与えている
  • 智佳の夢追いに対する奮闘が描かれている
  • 優亜の過去のトラブルが物語の重要な要素である
  • 友情や困難を乗り越える姿が感動的である