「恐怖の仮面王/電人M(江戸川乱歩)」の超あらすじ(ネタバレあり)

「恐怖の仮面王/電人M」は、東京を舞台に奇妙な事件が発生するミステリー作品です。火星人やロボットが現れ、人々を月へ誘うという謎のメッセージが次々と流されます。少年探偵団の小林少年がこれに巻き込まれ、事件を追っていくうちに、電人Mや二十面相という怪人物が関与していることが明らかになります。

遠藤博士の家での奇怪な出来事から、博士の息子治郎君が誘拐されるまで、物語は緊張感あふれる展開が続きます。明智探偵と少年探偵団が力を合わせ、事件の背後にいる二十面相を追い詰める様子が描かれます。

最後には、博士の発明が決定的な役割を果たし、事件が解決されるというスリリングな展開が待っています。この物語は、怪奇現象と探偵の知恵が交錯するユニークなストーリーです。

この記事のポイント
  • 火星人やロボットが東京に現れた事件の概要
  • 月世界旅行テーマパークが関与した宣伝活動
  • 遠藤博士の発明を巡る脅迫事件
  • 二十面相の正体とその計画
  • 最終的に博士の発明で事件が解決された経緯

「恐怖の仮面王/電人M(江戸川乱歩)」の超あらすじ(ネタバレあり)

第1章: 火星人とロボットの出現

東京の街に突如として火星人が出現し、「月世界旅行をしましょう」といった奇妙なメッセージが記された紙をまき散らす事件が発生しました。火星人に続いて、赤い目を持つロボットも現れ、同じメッセージを広めます。東京中で人々は混乱し、この奇妙な現象の真相を探ろうとします。

そんな中、小林少年が電人Mと名乗る謎の人物から連絡を受け、Mビルに呼び出されます。小林少年がビルの屋上に向かうと、そこにはロボットが現れ、再び「月世界旅行をしましょう」という紙をまきます。警察が駆けつけるも、ロボットは逃げ出し、謎の男がその場に残されました。

この男はロボットの衣装を着ていただけで、真の電人Mではないと告白します。実はこの一連の事件は、月世界旅行テーマパークの宣伝活動だったことが判明しました。巨大な人工月面とロケットを使ったテーマパークがまもなく公開されるのです。

第2章: 遠藤博士と電人Mの脅威

テーマパークの広告が新聞に掲載される中、遠藤博士の家で奇妙な出来事が起こり始めます。博士は画期的な発明に取り組んでおり、その秘密を狙う者たちが現れました。ある晩、博士の家に電人Mが現れ、発明の秘密を渡さなければ危険が及ぶと脅します。

博士の息子、治郎君が学校でこの件を話すと、少年探偵団の森田君が明智探偵を紹介してくれます。小林少年もこれに加わり、治郎君が誘拐される恐れがあるため、見張りを行うことになります。しかし、その晩、電人Mが治郎君を誘拐してしまい、少年探偵団は彼を追いかけます。

小林少年は電人Mの車を追跡し、ある家のガレージにたどり着きますが、ガレージの扉は閉ざされ、治郎君の姿は消えてしまいました。事件はますます謎めいていきます。

第3章: 木村青年の正体と二十面相の登場

小林少年たちは遠藤博士宅での調査を進める中で、電人Mが遠藤博士の家に侵入した方法を明らかにします。電人Mの衣装が木村青年の部屋から発見され、彼が電人Mを演じていたことがわかります。さらに、その背後にいたのは、かの有名な怪人、二十面相だったのです。

二十面相は博士の発明を狙い、治郎君を人質に取ります。明智探偵と警察は二十面相を捕まえるため、彼の隠れ家を捜索しますが、ガレージの仕掛けや隠れ場所が巧妙に作られており、一筋縄ではいきません。二十面相は治郎君の行方を明かさないまま、逃げ出してしまいます。

その後、二十面相の隠れ家が月世界旅行テーマパークの地下にあることが判明し、少年探偵団はこの秘密の場所に乗り込んでいくのです。

第4章: 二十面相の捕縛と博士の決断

二十面相の隠れ家を見つけた少年探偵団と明智探偵は、月世界旅行テーマパークへと向かいます。遠藤博士は、自らの発明を使って二十面相を止めることを決意します。その発明は、一定時間だけ人間を無力化する効果を持つもので、博士はこれを利用して二十面相を捕える計画を立てます。

小林少年は博士から託された銀色の玉をテーマパークの人工月面に設置し、二十面相たちが集まる金曜日の夜を待ちます。その夜、二十面相とその部下たちは月面の上で集会を開いていましたが、突然全員が倒れてしまいます。博士の発明が成功したのです。

翌朝、明智探偵と警察がテーマパークに乗り込み、二十面相とその部下たちを逮捕します。博士の息子、治郎君も無事に救出され、事件は無事に解決します。遠藤博士は、世界を危険にさらす発明を封印することを決意しました。

「恐怖の仮面王/電人M(江戸川乱歩)」の感想・レビュー

「恐怖の仮面王/電人M」は、スリリングな展開が絶妙な作品です。物語の冒頭では、火星人やロボットが次々と東京に現れ、町中で奇妙なメッセージをまき散らすという謎めいた事件が描かれています。この非日常的なシーンが、読者の興味を一気に引き込む魅力を持っています。特に、小林少年が事件に巻き込まれ、電人Mと名乗る人物から連絡を受けるシーンは、これからどのような展開が待ち受けているのか期待が高まる瞬間です。

物語が進むにつれて、遠藤博士とその発明が重要な要素として絡んでくる展開も見逃せません。博士の発明は画期的であり、同時にその秘密を狙う悪党たちの陰謀が読者にさらなる緊張感をもたらします。治郎君の誘拐事件が発生したときは、物語が一気にサスペンスフルな方向へと進み、少年探偵団の活躍が光ります。

また、電人Mの正体が二十面相であることが明かされる瞬間は、この物語の大きなターニングポイントです。二十面相という怪人物の登場により、事件は単なる脅迫事件から、さらに複雑な陰謀劇へと発展します。小林少年と明智探偵が二十面相を追い詰めていく過程は、手に汗握る展開の連続です。

最終的に、遠藤博士が自らの発明を使って二十面相を無力化する場面では、博士の覚悟と発明の重要性が強調されます。この発明がなければ、事件は解決できなかったかもしれません。そして、博士がその発明を封印するという決断も、非常に人間らしい感情が描かれていて、読者に深い印象を与えます。

この物語は、怪奇現象と探偵ドラマが絶妙に絡み合った作品であり、登場人物たちの活躍を通して、スリルと感動を味わうことができます。

まとめ:「恐怖の仮面王/電人M(江戸川乱歩)」の超あらすじ(ネタバレあり)

上記をまとめます。

  • 東京に火星人やロボットが出現する
  • 火星人やロボットの事件はテーマパークの宣伝だった
  • 電人Mが遠藤博士を脅迫する
  • 治郎君が誘拐される
  • 二十面相が電人Mの正体であると判明する
  • 小林少年たちが二十面相を追跡する
  • 二十面相の隠れ家がテーマパークにある
  • 遠藤博士が発明を使って二十面相を無力化する
  • 治郎君が無事救出される
  • 博士の発明が封印される