「風立ちぬ(映画)」の超あらすじ(ネタバレあり)

「風立ちぬ」は、飛行機技師である堀越二郎の人生を描いた感動的な物語です。物語は関東大震災から始まり、夢を追い続ける二郎と、結核を患う菜穂子との愛を中心に進行します。二郎の葛藤や挫折、そして菜穂子との切ない愛が描かれています。

この映画は、夢と現実の狭間で葛藤しながらも、強く生き抜く姿が印象的です。戦争の影が忍び寄る中で、二郎は美しい飛行機を作りたいという夢を諦めませんでした。

物語の最後には、二郎の夢が実現しますが、同時に愛する人を失う悲しみも経験します。二郎がどのように夢を追い、そして愛を貫いたのかが丁寧に描かれた作品です。

この記事のポイント
  • 堀越二郎の夢と飛行機への情熱
  • 関東大震災での里見菜穂子との出会い
  • 技術の遅れに苦しむ日本の現状と葛藤
  • 二郎と菜穂子の切ない愛の物語
  • 戦争と飛行機の関係

「風立ちぬ(映画)」の超あらすじ(ネタバレあり)

第1章:夢と出会い

堀越二郎は、飛行機の設計者になる夢を持ち、東京の大学に入学します。ある日、電車に乗っていた二郎は、風で飛ばされた自分の帽子を助けてくれた少女、里見菜穂子と出会います。その後、突然の関東大震災が起こり、二郎は菜穂子と彼女の女中であるお絹を助けますが、名前も名乗らずそのまま別れます。

震災の影響が続く中、二郎は友人の本庄と共に勉学に励みます。二年後、お絹が震災で助けてもらったお礼に訪れますが、二郎とはすれ違い、応急処置の道具を置いて去ります。二郎はその後、大学を卒業し、本庄と共に名古屋にある三菱の航空機部門に就職します。上司である黒川の指導の下、二郎は飛行機技師としての才能を発揮し始めます。

その後、二郎は「隼」という戦闘機の試験運転に同行しますが、飛行機は途中で空中分解してしまいます。この出来事を通じて、二郎は自分の技術への自信と夢との間で葛藤を抱えるようになります。

第2章:技術への葛藤

二郎は、さらに技術を追い求め、友人の本庄と共にドイツのユンカース社を訪れます。ここで、二郎はドイツの最先端の飛行機に乗り、日本の技術との差を痛感します。日本でも美しい飛行機を作りたいという夢を持ち続けるものの、技術の遅れと現実の厳しさに直面します。

帰国後、二郎は日本で新たな戦闘機の設計を任されます。彼はドイツで得た知識を生かし、技術革新に挑みますが、試験飛行の際、またしても空中分解してしまいます。この失敗にショックを受けた二郎は、一時的に仕事から離れ、軽井沢で休養を取ることになります。

軽井沢での休養期間中、二郎は夢の実現と、飛行機が戦争の道具として使われる現実の狭間でさらに葛藤します。しかし、夢を諦めることなく、再び飛行機の設計に戻る決意を固めます。

第3章:愛と再会

軽井沢のホテルで休んでいた二郎は、そこで偶然、関東大震災で出会った里見菜穂子と再会します。二人は惹かれ合い、互いに思いを深めていきます。菜穂子の父も二人の関係を認め、二人は婚約しますが、菜穂子は結核を患っており、健康状態が悪化していきます。

結婚の約束をし、菜穂子は実家で療養に入りますが、二郎は忙しい仕事に追われ、離れて暮らすことになります。手紙でお互いの近況を伝え合いながらも、二郎は日々の仕事に没頭します。ある日、菜穂子の病状が悪化したとの知らせが届き、二郎は急いで東京へ向かいます。

二郎は菜穂子と再会し、束の間の幸せな時間を過ごします。しかし、菜穂子の病状が深刻であることを知り、二郎は改めて彼女の存在の大切さを実感します。二人は、残された時間を一緒に過ごすことを決意します。

第4章:夢と別れ

菜穂子は自分の病気が治らないことを悟り、高原療養所を抜け出して二郎の元へ向かいます。二郎も彼女の行動に気付き、急いで駅へ向かい、菜穂子を見つけます。二人は再び抱き合い、残された時間を共に過ごす決意をします。上司の黒川夫妻の支えで、二人は小さな結婚式を挙げます。

その後、菜穂子の病状は悪化し、二郎の妹である医師の卵、加代も彼女の容態を心配しますが、菜穂子は最後まで強く二郎を支えます。やがて二郎は、念願の飛行機を完成させ、戦闘機「零」が成功を収めます。しかし、菜穂子はすでに覚悟を決め、二郎の元を去ります。

菜穂子が残した置手紙を読み、二郎は彼女の最期を静かに受け入れます。その後、二郎が設計した「零」は戦争で使われますが、戻ってくることはありません。二郎は夢の中でカプローニと再会し、菜穂子から「生きて」と言われます。二郎は彼女の言葉に感謝し、再び前を向いて生きていく決意をします。

「風立ちぬ(映画)」の感想・レビュー

「風立ちぬ」は、夢と愛、そして葛藤が交錯する感動的な作品です。主人公の堀越二郎は、飛行機技師としての夢を持ちながら、戦争という現実に直面します。彼の設計した飛行機が戦争に使われることに葛藤を抱きつつも、美しい飛行機を作りたいという夢を諦めません。その姿に、夢を追い続けることの素晴らしさと、同時に現実の厳しさが伝わってきます。

特に印象的なのは、菜穂子との関係です。関東大震災で偶然出会った二人が再会し、愛を育んでいく様子はとても切なく、感動的です。菜穂子は結核という病気に苦しみながらも、二郎への愛を貫き、最後まで彼を支えます。その姿は強く、悲しさを感じさせますが、同時に愛の深さを改めて考えさせられました。

また、二郎が抱える技術者としての葛藤も興味深いです。ドイツの技術に圧倒され、日本の技術の遅れを感じながらも、それでも日本独自の美しい飛行機を作りたいという彼の信念が描かれています。技術の進歩と戦争の影が交錯する中で、二郎がどのように自分の夢と向き合っていくかが見どころの一つです。

最後のシーンで、夢の中で再会したカプローニと菜穂子の言葉が二郎に生きる力を与える場面には、強い感動を覚えます。「生きて」という菜穂子の言葉が、彼女の愛と、二郎に対する深い思いを感じさせます。彼が再び前を向いて歩き出す姿に、観る者も励まされるような気持ちになります。

二郎の夢と菜穂子との愛、そして戦争の影が織りなす複雑な人間模様が描かれた素晴らしい作品です。

まとめ:「風立ちぬ(映画)」の超あらすじ(ネタバレあり)

上記をまとめます。

  • 堀越二郎は飛行機技師を目指す
  • 関東大震災で里見菜穂子と出会う
  • ドイツの技術に圧倒される二郎
  • 日本で新しい飛行機の設計に挑む
  • 軽井沢で菜穂子と再会する
  • 二郎と菜穂子は婚約する
  • 菜穂子は結核を患い療養生活を送る
  • 二郎は戦闘機「零」を完成させる
  • 菜穂子は最期に二郎を支える
  • 二郎は戦後も生きる決意をする