「元彼の遺言状」の超あらすじ(ネタバレあり)

「元彼の遺言状」は、鋭い弁護士・剣持麗子が元彼の遺産を巡るミステリーに巻き込まれる物語です。

麗子が辞めた法律事務所から届いた元彼・栄治の突然の訃報。彼が遺した60億円の遺産には「自分を殺した犯人に譲る」という驚きの遺言が。遺言状を巡る犯人選考会、遺産の行く先、そして真犯人の正体が明らかになるにつれ、物語は予想外の展開を迎えます。

詳細なあらすじとネタバレをお楽しみください。

この記事のポイント
  • 剣持麗子が元彼の遺産問題に巻き込まれる
  • 元彼・栄治の遺言状に「犯人に遺産を譲る」との内容がある
  • 遺言状を巡る犯人選考会が行われる
  • 遺産の行く先と真犯人の正体が物語のカギ
  • 物語の展開や結末が予想外である

「元彼の遺言状」の超あらすじ(ネタバレあり)

第1章: 剣持麗子と元彼の遺言状

剣持麗子さんは、日本最大級の法律事務所で働く優秀な弁護士です。彼女は非常に忙しく、同期の弁護士たちと比べて2倍、3倍も働いていました。しかし、麗子さんはチームで協力するのが苦手で、いつも一人で仕事を進めることが多かったため、事務所の方針には合いませんでした。

ある日、麗子さんが意気揚々とボーナスの面談に臨んだ際、事務所から減給の決定が下されました。仕事の成果は高く評価されていたものの、チームプレイができないと評価が下がることがわかったのです。激怒した麗子さんは、そのまま事務所を辞める決断をしました。

辞めた直後、麗子さんの携帯電話に一通のメールが届きます。メールの差出人は元彼の森川栄治さんでした。メールには、栄治さんが亡くなり、葬儀が終わったことが書かれていました。驚いた麗子さんは、すぐに大学時代のゼミ仲間である篠田に連絡を取りました。篠田との再会の際、篠田は栄治さんが不思議な遺言状を残したことを話します。栄治さんは、自分を殺した犯人に約60億円を譲るという遺言を残していたのです。

第2章: 犯人選考会

篠田さんは、自分が栄治さんの殺害に関わっているかもしれないと話し始めます。篠田さんはインフルエンザが治ったばかりで、その際に栄治さんにうつしてしまったかもしれないと心配していました。麗子さんは、篠田さんが犯人に仕立て上げられ、大金を手に入れようとしているのではないかと疑います。

麗子さんは篠田さんの代理人として、そして栄治さんの元カノとして犯人選考会に参加することにしました。この選考会では、栄治さんの親族や森川製薬の上層部と面談を行い、自分が遺産を受け取ることで会社や関係者にどんな利益があるのかを説明しました。麗子さんのプレゼンテーションは好評で、一次選考を通過しました。

さらに、栄治さんの遺言には歴代の元カノたちに軽井沢の土地と別荘を分配することが記されており、麗子さんはその手続きを行うために軽井沢に向かいます。軽井沢では、森川家の人たちや栄治さんの愛犬の主治医である堂上先生、元カノたちと出会います。しかし、軽井沢から帰った夜、遺言状や元カノリストが入っていた金庫が突如盗まれてしまいます。さらに、栄治さんの顧問弁護士だった村山さんが何者かに殺されるという事件も発生しました。

第3章: 事件の真相に迫る

警察の調査によると、村山さんは死の直前にタバコを吸っており、そのタバコには毒が塗られていたことがわかりました。栄治さんの遺体には注射痕があり、死因がインフルエンザではないと確認されました。調査を進めるうちに、栄治さんが森川製薬が開発中の新薬を摂取し、その副作用で亡くなった可能性が浮上しました。

また、注射痕が栄治さん自身によって偽装されていたことも判明しました。これにより、殺人の可能性が高まりました。麗子さんの依頼人である篠田さんは、この事実を知って依頼を取り下げる決断をしました。数億円の遺産が自分のものにはならないと分かり、麗子さんは落ち込みます。

一方で、盗まれた金庫を探し続けていた栄治さんの叔父である銀治さんと麗子さんは協力し、ついに金庫を見つけ出します。金庫の中には、栄治さんが残した遺言状と2通の親子鑑定書が入っていました。

第4章: 真犯人の正体

調査の結果、栄治さんが愛犬の獣医師である堂上先生と不倫関係にあったことが判明しました。堂上先生は、自分の息子が実は栄治さんの子どもであることも知っていました。栄治さんの遺言状に元カノリストが含まれていたため、堂上先生は妻の不倫が公になることを恐れ、栄治さんを殺害することを決意しました。

堂上先生は、死体の解剖を難しくするために塩化カリウムを静脈注射し、栄治さんが新薬の副作用で亡くなったように見せかけました。その後、遺言状が発表された後に元カノリストを持っていた村山さんも殺害しました。

第5章: 遺産の行く先と結末

栄治さんが遺言状に奇妙な条件を残した理由は、遺産を受け取った相手に罪悪感を抱かせ、自分の復讐を達成したかったからです。遺産の半分は国庫に帰属し、残りの半分は栄治さんの実の子どもである亮に相続されることになりました。麗子さんには遺産が一円も残らず、亮さんには事件の詳細は伏せられ、養子先で徐々に説明していくことになります。

「元彼の遺言状」の感想・レビュー

「元彼の遺言状」は、剣持麗子さんが中心となるミステリーで、非常に興味深い物語です。剣持麗子さんは日本有数の法律事務所で活躍する弁護士で、優れた能力を持ちながらもチームプレイが苦手で、評価が下がってしまいます。突然、元彼である森川栄治さんからの訃報を受け取った麗子さんが、彼の残した60億円の遺産を巡って複雑な問題に巻き込まれます。

栄治さんが遺言で「自分を殺した犯人に遺産を譲る」と記していたため、麗子さんは自分が遺産を手に入れるチャンスがあるかもしれないと考えます。篠田という大学時代の友人が、自分が犯人かもしれないと不安を表明し、麗子さんはその代理人として選考会に参加することに決めます。

選考会では、栄治さんの親族や森川製薬の上層部と面談し、自分が遺産を受け取ることでの利点を説明します。しかし、遺言状や元カノリストが盗まれる事件が発生し、物語はさらに複雑になります。調査を進めると、栄治さんが新薬の副作用で亡くなった可能性が浮かび上がり、遺産相続に関する真実が徐々に明らかになります。

最終的に、真犯人は堂上先生であることが判明します。堂上先生は自分の妻と栄治さんが不倫関係にあったことを恐れ、栄治さんを殺害するという衝撃の動機を持っていました。遺産の行く先についても、国庫に半分が帰属し、残りの半分が栄治さんの実の子どもである亮さんに相続されることになります。麗子さんには遺産が一円も残らず、亮さんには事件の詳細が伏せられる結末が描かれています。

この物語は、登場人物たちの複雑な感情や動機が絡み合うサスペンスで、予想外の展開が続きます。読み進めるうちに、各キャラクターの心情や事件の真相に引き込まれること間違いありません。

まとめ:「元彼の遺言状」の超あらすじ(ネタバレあり)

上記をまとめます。

  • 剣持麗子が優秀な弁護士である
  • 元彼・栄治が遺言状に60億円を残した
  • 遺言状には「犯人に遺産を譲る」と記されている
  • 篠田が自分が犯人かもしれないと話す
  • 麗子が篠田の代理人として選考会に参加する
  • 選考会では栄治の親族や上層部と面談する
  • 遺言状や元カノリストが盗まれる事件が起きる
  • 栄治が新薬の副作用で亡くなった可能性がある
  • 真犯人は堂上先生で、不倫や遺産を巡る動機がある
  • 遺産の半分は国庫に帰属し、残りは栄治の実子に相続される