『ラビット病』(山田詠美)の超あらすじとネタバレをお探しの皆さん、こんにちは。
本記事では、ゆりとロバートという異なる背景を持つ二人が出会い、同棲生活を始め、様々な困難を乗り越えながら愛を育む物語をご紹介します。彼らの出会いから同棲、トラブルや和解、そして結婚に至るまでの詳細なストーリーを章ごとに分けて詳しく解説します。
また、本作の感想やレビューも合わせてお届けしますので、『ラビット病』の全貌を知りたい方やネタバレが気になる方にピッタリの内容です。ぜひ最後までお楽しみください。
- ゆりとロバートの出会いと同棲の始まり
- ロバートが直面するゆりの生活習慣による苦労
- ミミコという女性の登場とその影響
- アレックスと少年たちとのトラブルと和解
- ゆりとロバートの国際結婚の手続きとその結果
ラビット病(山田詠美)の超あらすじとネタバレ
第1章: ゆりとロバートの出会いと同棲
ゆりとロバートが出会ったのは、1ヶ月ほど前のことです。ゆりは東京に住む25歳の女性で、両親が幼い頃に亡くなってから一人で生きてきました。そんな彼女の元に大きな遺産が転がり込んできたため、働かなくても暮らしていける生活を送っています。ロバートはアメリカ人で、横田基地で働いている30歳の男性です。彼は真面目で誠実な性格を持っています。
ふたりは偶然、友人の紹介で知り合いました。初めて会ったその日から意気投合し、すぐに交際を始めました。しかし、ゆりの友人たちは彼女の財産目当てではないかと疑い、交際に反対しました。それでも、ふたりは愛し合っていたので、周囲の反対を押し切り、あっという間に同棲を始めました。ゆりは自分のアパートにロバートを迎え入れ、一緒に暮らすことになりました。
第2章: ロバートの苦労
ゆりは今まで自分でお金を稼いだことがなく、生活費もすべて遺産で賄っていました。好きな洋服を買ったり、友人たちとパーティーを開いたりと、毎日が贅沢三昧です。しかし、そのせいでガス料金や水道料金の支払いを忘れてしまうことがよくありました。ある日、ガス料金の未納で集金人がやってきました。ゆりは慌ててロバートに助けを求めました。
ロバートは優しい性格なので、ゆりのためにすぐに支払いを済ませました。しかし、これが初めてではありませんでした。水道局からも給水停止勧告が届いたことがあり、その度にロバートが尻拭いをしていました。ゆりの財産管理をしている税理士のアマノさんからも、ロバートはしばしば呼び出されます。アマノさんは、「一度電気や水道を止めて、その大切さをゆりに理解させるべきだ」と考えています。
でも、ゆりは放っておくと何日間もシャワーを浴びないため、ロバートは結局彼女の口座を開いて公共料金を支払うことにしました。ロバートはゆりを愛しているので、彼女のためにできることは何でもしようと思っていました。
第3章: ミミコとの出会い
ある日、ロバートが仕事に出かけた後、ゆりが一人で家にいると、見知らぬ女性が訪ねてきました。その女性はミミコと名乗り、地味で上品な出で立ちをしていました。ミミコは、以前ロバートと付き合っていたと言います。彼女は、もう一度ロバートとやり直したいと考えていました。
ゆりは驚きましたが、毅然とした態度でミミコに接しました。ミミコはゆりの強い意志に驚き、その場を立ち去りました。しかし、ミミコが掃除や洗濯、料理など、ロバートの身の回りの世話をしていたと聞かされ、ゆりは気分が悪くなりました。彼女は、自分がロバートのために何もしていないことに気づき、ショックを受けました。
第4章: アレックスのトラブルと和解
ロバートの仕事仲間であるアレックスが、額を腫らして基地内のバーに駆け込んできたのは、ある夕方のことでした。アレックスは、ロバートと間違われて高校生のグループから暴行を受けたと言います。彼らは、以前からゆりと仲が良かった少年たちで、突然ロバートが彼女の恋人になったことに腹を立てていました。
ロバートはすぐに帰宅し、ゆりに事情を聞きました。ゆりは、ロバートと暮らし始める前に、少年グループと一緒に豪遊していたことを話しました。それから数日間、基地では「牛浜事件」として話題になり、ロバートは報復を考える兵士たちを何とか諫めていました。
少年たちとロバートが再び顔を合わせたのは、アレックスの部屋でフットボールの試合中継を見ていた時でした。リーダー格の少年は、涙ながらに姉御肌のゆりに憧れていることを告白しました。ロバートは、「ゆりのところに来るなら、堂々と遊びに来ればいい」と言い、少年たちと和解することができました。
第5章: 結婚の手続きと未来
ロバートは、国際結婚をするための書類一式を集めてきましたが、ゆりはなかなか必要事項を書き込もうとしませんでした。ロバートはまるで小学校の先生のように、ゆりのそばに寄り添いながら、辛抱強く書類を完成させました。そして、ゆりが心変わりをしないうちに届けを出し、無事に受理されました。
次は大使館に行って、立ち会い人の前でサインをするだけです。当日は天気にも恵まれ、待ち合わせ場所のホテルオークラのロビーには、双方の立ち会い人が緊張した面持ちで正装していました。ロバート側からはアレックス、ゆり側からは彼女を姉のように慕う石原という青年が来ていました。
ゆりは格好つけるのが嫌いなので、スパッツ姿で、ロバートはナイキのスニーカーを履いていました。4人はそれぞれの思いを胸に秘めて大使館の門をくぐり、手続きを終えた3時間後には、晴れ晴れとした表情を浮かべて出てきました。これからのふたりの未来には、たくさんの困難が待ち受けているかもしれませんが、お互いを信じ合って乗り越えていくことでしょう。
ラビット病(山田詠美)の感想・レビュー
『ラビット病』(山田詠美)は、ゆりとロバートの恋愛とその後の生活を描いた感動的な物語です。まず、ゆりは東京に住む25歳の女性で、両親を幼い頃に亡くし、一人で生きてきました。彼女の元には大きな遺産が転がり込み、働かずに贅沢な生活を送っています。一方、ロバートは横田基地で働く30歳のアメリカ人で、真面目で誠実な性格です。偶然の出会いから交際を始め、周囲の反対を押し切って同棲を始める姿には、愛の強さが感じられます。
物語の中で特に印象的なのは、ロバートがゆりのために奮闘する姿です。ゆりは生活費を遺産で賄っているため、公共料金の支払いを忘れてしまいがちです。ガス料金の未納で集金人が来たり、水道局から給水停止勧告が届いたりする度に、ロバートが支払いを肩代わりします。彼の優しさと責任感に感動します。
また、ミミコという女性の登場も物語に大きな影響を与えます。彼女はロバートの元恋人で、再びロバートとやり直したいと考えています。しかし、ゆりの毅然とした態度に圧倒され、その場を立ち去ります。ミミコとのやり取りを通じて、ゆりは自分がロバートのためにもっとできることがあると気づき、成長していきます。
さらに、ロバートの仕事仲間であるアレックスが巻き込まれるトラブルも見逃せません。彼はロバートと間違われて高校生グループから暴行を受けます。少年たちは、ゆりと仲が良かったことからロバートに嫉妬していました。この事件を通じて、ロバートは少年たちと向き合い、和解を果たします。彼の冷静な対応と優しさが光ります。
物語の最後には、ゆりとロバートが国際結婚の手続きを進める様子が描かれます。書類を集め、ゆりのそばで辛抱強くサポートするロバートの姿が感動的です。大使館での手続きを経て、ふたりは晴れて夫婦となります。
『ラビット病』は、ゆりとロバートの愛と成長を描いた感動的な物語です。ふたりが困難を乗り越え、支え合いながら前に進む姿に心温まる作品です。
まとめ:ラビット病(山田詠美)の超あらすじとネタバレ
上記をまとめます。
- ゆりとロバートの出会いと交際開始
- ゆりが遺産で生活している背景
- 同棲生活の開始とゆりの浪費癖
- 公共料金未納によるロバートの苦労
- 税理士アマノの助言と介入
- ミミコという女性の登場と緊張
- ミミコとの対話によるゆりの心境変化
- アレックスが誤って暴行される事件
- 少年たちとの和解とロバートの対応
- 国際結婚の手続きと成功までの道のり